最近、NGOでHIV抗体検査(エイズ検査)のお手伝いをさせて頂いています。
「念のため」「子供を持ちたいから」「不安になったから」「好きな人ができたから」など、
検査に来る方の動機は様々です。
でも、大抵の人は、結果を聞くまで、、強い不安感に襲われつつも、「自分は大丈夫」と思っているようです。
心の準備ができていない状態で、感染を告知されると、にわかに信じられない人が多いように思います。
東京都の保健所の場合、大抵100人くらい検査すると、1人ないし2人以上は陽性反応(つまり感染している)がでます。
昨年の東京都のHIV感染者は423件で、(対前年比69件増)で、AIDS患者は92件(同比7件減)、でした。
年齢別では、HIV感染者報告のおよそ40%が30歳代で、26%が20歳代でした。
日本は、HIV抗体の検査を受ける人が、非常に異常に少ない国です。
欧米では人口に対し、3割近い人が検査を受けているにも関わらず、
日本はわずか、0.09%!!!(2006年)
日本のHIV感染者、AIDS発症者の累計は、近年1万人を超えましたが、
これは、検査を受けた人のみの割合なので、
実際にはその何倍もの人が感染していることが予想されます。
HIVは感染してすぐにAIDSを発症するわけではないので、
日本においては、早く感染を知ることができれば、治療を開始して、継続することで、寿命まで生きられるのですが、
最近は、AIDSを発症してから、感染を知る人が増えています。
つまり、感染を知らないまま生活している人が多いので、
知らない間に感染が広がってしまうのです。
検査に行ったことのない人は、
どうか、検査に行ってください。
全国の保健所で、無料で匿名で受けることができます。
感染が判明しても、経済的にも、精神的にも支援を受けることができるし、治療を継続すれば、仕事も続けられるし、子供も生むことができます。
先日、カナダの裁判所で、HIV感染を知りながら、15人と性行為をし、5人に感染させた罪で18年(求刑は49年)の禁固刑を言い渡された判決が出ました。
この事例は感染を知っていたので故意みなされたので、犯罪となったけど、
故意でなくても、感染を拡げてしまったら、
やはり、自分の大切な人や、家族に迷惑をかけてしまうことになるので、
やっぱり、自分のことは自分で知っていないと、責任とれないなーと思います。
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