Tuesday, February 09, 2010

ガーナの抗HIV治療 ART in Ghana

今日は郡の病院の妊婦検診の日。

朝8時、妊婦健診のHIV検査を手伝いにいざ病院へ。

ナースにお土産のアボロ(現地の甘い蒸しパンみたいなもの)と小魚フライを買って、

カウンセラーが見当たらないのでしばらく、妊婦さんや、看護実習生とおしゃべり。

9時、カウンセラー現る!

「準備できたら呼ぶから」

と、また1時間くらい待つ。

何気なく、待合室を眺めていると、

「妊婦健診のHIV検査手順」という張り紙が。

妊婦健診でHIV陽性とわかったら、CD4カウント350以下なら直ちにART開始、350以上なら28週目より母子感染予防のためのARV投与開始。とある。これはここに掲示するものか?という疑問もさておき、、、

「あー検査キット、きれてたんだ」

ということで本日は、検査なし。。。

そのあと病院長に挨拶して、

受付にいるホストマザーに挨拶して。

受付を覗くと、ここのところ、本当に病院は毎日大混雑。国民保険の影響で、保険ある人は基本的な医療費が無料だから、みんなが病院に押し寄せてしまい、あきらかにキャパシティオーバーです。

その後、薬剤部にお邪魔して、抗HIV治療(ART)についてお勉強。

日本では20種類以上の抗HIV薬が認可されていますが、ガーナで使える薬は10種類くらい。主にインドで作られているジェネリックです。

ガーナで使える薬&レジメ。。。

AZT/3TC(合剤もあり)+NVP or EFV

d4T+3TC+NVP or EFV

これらがファーストラインで、ほとんどの人たちが使用しています。

セカンドラインとして

ABC, TDF, ddI, LPV, NFV, d4Tもありますが、値段、流通の関係から使用している人は少ないようです。

ガーナでは抗HIV治療は一律、一月5ガーナセディ。(約3.5US$)

AZTはガーナ国産のものもあります。

この病院には薬剤師は一名。これらのARVの管理をしているのはテクニシャンです。

ARTに関する研修を受けたり、勉強をしているそうで、とても優秀な人でした。

はじめ、薬剤部にいるのが、みんな薬剤師だと思っていたら、違ってとても驚きました。

この病院は郡内でHIV治療が受けれる唯一の場所。

2008年からARTを開始しました。

まだまだ州病院と比べると、足りない点が多いと嘆いていました。

今でも病院まで来るのに2時間以上・・・というコミュニティの人々もいますが、この病院で治療が提供される前と比べたら、今は約160人近い陽性者の人が、ARTや日和見感染症の治療を受けることができています。


まい・ふれんど


卓上カレンダーがほしくて探していたら・・・。

ネットにかわいいのがあったので、ダウンロードして、作成してみました。

いつも、このなんとも言えない表情のクマに癒されています。

疲れた日も、イライラしたときも。。。


ダウンロードはこちらから。

http://www.san-x.co.jp/charapri/top.html

他にもこんなサイトもあります☆
​http://hanauta.sunnyday.jp/index.shtml​
​http://www.kfstudio.net/​



Monday, February 08, 2010

続・お知らせ

日本薬剤師会の月刊誌の2月号、海外事情という記事でガーナの医療について執筆させて頂きました。

関係者の皆様、よろしければご覧ください。


また、大変私事ではございますが、母が今週木曜11日より、国立で個展を開催いたします。

ガーナへ来てくれたとき描いた絵もいくつかあるそうな。

興味のある方は、お問い合わせくださいな。


Sunday, February 07, 2010

週末お料理教室その2 weekend in Akosombo



今日は久々に任地、アコソンボ(Akosombo)でゆっくり過ごす週末。

やっぱり、任地はいいです。落ち着きます。

外がとにかく暑くて出かける気がしない!
水道から水が出るうちに!!!
久々に、家の片付け、掃除、洗濯~
あーすっきり。

そしてブログの更新を一気にしている。。。
また12日から2週間ほど、不在となるので。
今回は初の任国外旅行で、マリとブルキナファソへ行ってきます。
ただでさえ毎日暑くて、家に帰ったらバタンキューなのに、更なる乾燥と暑さの地へ行く私・・・楽しみ~☆

ちなみに、このたび、JICAの規定が変わりまして、日本にも2年間に一度だけ、一時帰国が可能となりました。もっと早く規定が変わっていれば、一時帰国も検討したのですが、
もう残りの任期も少ないし、お金も時間もかかるので、9月まで帰国の予定はありません。
しかしながら、もし!結婚式します~とか、子供がうまれる!とか、娘の卒業式、入学式Etcなにかビックイベントを控えている方がありましたら、1ヶ月以上前にお知らせくださいませませ。届出の関係がありますので。



そしてこんな日は!レッツゴー・お隣さん♪(カウンターパートのケーさん家)クッキング教室です。

今日のメニューは、バンクー(Banku)withパームナッツスープです。

↓これがパームナッツ。このオレンジの実を煮詰めてオイルがとれます。

火元はチャコール(炭)です。ガス台でもできるけど、こっちのほうが一般的で使い勝手も良い。
ぺぺ、トマト、玉ねぎなど、スープの具材をすり鉢でつぶします。


つぶしたら、パームオイルが煮立つスープへ投入!
魚や肉を好みで加え、スープはしばらく放置。

次に、バンクー。バンクーの元となる、コーンのすりつぶした塊(生地)を水で溶かし、滑らかにします。
生地はマーケットに売ってます。
コーンだけだと、バンクーが硬くなるので、好みで、キャッサバの生地も入れます。


それを火にかけて、ひたすらまぜまぜ・・・。ガーナ料理って何でこんなに大変なんだ!
はじめはいいけど、だんだん生地が硬くなってくると、相当力が要ります。
ガーナの母、強し!!だから、ガーナの近代化と女性の社会進出とともに、米が普及したとか。米炊くのはこれに比べたら相当楽だし、早いもんね。納得。
程よい硬さになったら、カラバッシュの実で形を整え、スープを加え、

出来上がった、バンクー!絶品です!いただきまーす☆

2009年度振り返りミーティング


1月28日は、郡保健局の年間振り返り報告会でした。
朝、職場に行くと、カウンターパートのケーさんと、私、たまたまお揃いの服でした^-^
これは、以前、「私もGhana Health Serviceの布がほしい!」と言っていたらケーさんがくれた生地で作ったものです。


保健局の各セクションから、年間の報告がされました。

母子保健局からは、妊産婦死亡が0であったこと、
中絶が増加傾向にあること、

10代の妊娠は減少しているが、早期は増加、

HIV検査については、妊産婦に対する検査も、一般に対するものも劇的に増加、
母子保健部の人たち、本当にみんなとてもがんばっています。

来年は自分はこの場にいないんだなーと思うと、
なんだか不思議なような、寂しいような。

残り8ヶ月、自分にできることを少しずつ、
お手伝いしていければ、と思います。

HIV検査・カウンセリング調査


現在、ガーナにおける6郡にて、HIV検査のカウンセリングの質・プライバシーと個人情報保護について調査をしています。

ガーナでは、自らのHIVステータスを知っている人が約10%と言われる中、政府が、もっと多くの人にHIV検査を受けてもらおうと、キャンペーンをしています。

しかしながら、現場にいる隊員の中には、数を上げることも重要だが、肝心な中身やフォローアップはどうなっているのだろう?という疑問の声がありました。

個人情報を煩雑に扱う現場に遭遇したり、プライバシーが守られているのか疑問に思う場面に直面しつつも、文化や考え方の違いもあり、双方に混乱がみられることもしばしば。

そこで、今回は、UNAIDSやWHOが国際基準としている指標をもとに、調査を設計し、

カウンセリングの立会い、クライアントへのインタビュー、カウンセラーへのインタビューを元に、この調査をすることとなりました。

ガーナに来たばかりのころは、日本でのHIV検査の環境とは大きく異なり、

コミュニティの広場でなんの囲いも仕切りもない場所で検査をしようとする人があれば、

大そう驚いたもので、プライバシーや個人情報の話し合いをして、

お互い現場で調達できるもので工夫しながら

歩み寄ったりしてきましたが、

実際、クライアントの声を聞いてみても、

感想は様々で、

他人の目があっても気にしない、と言う人もあれば、

人に見られる環境では行きにくい、という人もいます。

しかし、気にしない、と言う人は大抵、結果が陰性だとわかった後でそう言うので、

もし、結果が違えば、見方も違うと思います。


この日は職場から片道2時間かかる村にある、魚の養殖会社へ検査に行きました。

この村は、ガーナのイースタン州で主に話されているチュイ語ではなく、エウェ語のコミュニティだったので、エウェ語を話せるカウンセラー1名、チュイ語のカウンセラー1名をつれて行きました。

到着して、カウンセリングと検査所を設置し、カウンセラーから、HIVの感染経路などの基礎知識、予防法などについて講話がありました。

そして、いよいよ、検査受付を開始したのですが、なかなかみんな来たがらない。

来たがらない理由を聞くと、

「もし結果が陽性で上司にばれたら首にされる」

ということでした。

私たちは、

「結果を本人以外に知らせることはないです」

と繰り返し説明しましたが、それでも、

「もし社長が大金を払ったら、教えるだろ」とか、

不安に思う人もいるようでした。

また、「同僚の目があるから検査に行きにくい」

という人もいました。


これらの声からも、やっぱり、個々で感覚の違いはあるけれども、

プライバシーや個人情報に対する配慮をきちんと払うこと、そして、それがきちんと守られるということをクライアントにもっとわかりやすく伝えていくことが必要だな、と感じました。

肝心な、カウンセリングセッション自体については、

知識、態度、技術など、どれも、とても高評価でした。

やっぱ、うちの郡のナースは、ガーナでも有数の優れた人たちだと、

勝手に、誇りに思っています。