Sunday, August 16, 2009

けんか challenge

「ヨーコ、今からコミュニティにフィルムショーに行くよ。」

昨日、HAPEプロジェクトのExit  Durbarを終え、久しぶりの休日をゆっくり選択&掃除しつつくつろいでいた矢先の電話。

予定は未定。そして突然やってくる。ガーナでは日常茶飯事です。それでもどうにかなっちゃうからまたすごい。

ということで、JICAのプロジェクトはもう終わりなのですが、イギリスのJICAに当たる組織の支援で、新しく5つのコミュニティで同様のプロジェクトをやることに。本来ならば昨年10月から1年間のプロジェクトのはずが、経費の遅れで気付いたらあと数ヶ月しかない。

と言うことで、とにかく予定されていた活動をこなさなければならない!

でも、今まで活動を引っ張ってきたPPAGオフィサーはもういない!

なので今日はドライバーと、コミュニティのボランティアとフィルムショーへレッツゴー!


川沿いのコミュニティに着いたのが6時過ぎ。

着くと、コミュニティの代表は、

「そんなこと聞いてない」

と。

コミュニティの新しいピアエデュケーターは、

「なんでもっと早く言ってくれないんだ!準備なんて全然できてないし、みんな漁にでちゃったよ」

と怒り始め、コミュニティボランティアとケンカが始まり・・・。

一緒に来たボランティアは、「もう帰る!」といい始め・・・

二人をなんとかなだめ、落ち着かせ・・・

「ケンカしても何も始まらないし、時間がないから何ができるか考えよう」

と持ちかけ、なんとかフィルムショーの準備を開始。


フィルムショーを始められたのは8時過ぎ。

電気のないこのコミュニティ。夜は星がとてもきれい。

スクリーンの光と映像と音に引かれて村中から人が集まり、200人くらいの若者と子供と大人が参加し、

性感染症に関するフィルムを身ながら、「アー」とか「ギャー」とかいいながら注目していました。


フィルムの後は質問タイム。

感染症の検査や治療について、コンドームの使い方について。10以上の質問が出て、ピアエデュケーターとボランティアは一生懸命答えていました。

10代の女の子は「私たちの地域では、全てのことにおいて男性が主導権を握っていて、自分を守りたいと持っても難しいことがたくさんある」とコメントしていました。




今までPPAGフィールドオフィサーにおんぶにだっこっだった私たち。

機材の使い方から、コミュニティの人との協力の仕方、全部が全部、簡単でない。

活動が軌道に乗るまできっといろんな困難があったんだろうな、と思った。

一時はどうなることかと思ったけど、そんなことに気付くとても良い機会だった。

JICAのエイズプロジェクトの終わり


4年前に始まったJICAのエイズ予防プロジェクトもいよいよ終わりになります。

昨日は郡での最後の会合でした。

JICA、専門家、ガーナエイズコミッション、PPAG(ガーナ家族計画協会)などの代表と対象コミュニティのピア・エデュケーター、プロジェクトマネジメント委員、地域の代表、首長、郡役所所長などなど関係者が一同集まり、今までの活動の振り返りと、今後郡役所を中心に活動を続けていくことが確認されました。


ベスト・ピアエデュケーターには、チーフから記念品が贈呈されました☆


最後に活動を先導してきてくれたPPAGのプロジェクトオフィサーに感謝のメッセージとプレゼントをみんなから渡しました。

私がガーナに着任したときにはもうプロジェクトは終盤で、任地であるアスオジャマン郡は対象郡10郡の中でもっともパフォーマンスの優れた群で、郡役所・郡保健局・郡教育局・そしてコミュニティとの関係もとても良好で、みんな働き者で優秀で、いろんなことを学ばせてもらいました。

皆、気さくで協力的で、学校の先生と一緒に性感染症にかんする演劇を考えたり、クイズ大会の問題を考えたり、

コミュニティへスクリーン・プロジェクター・ジェネレーターを運んで行って映像を使った教育活動をしたり、

ピアエデュケーターと仲間とディスカッションしたり、

コミュニティにナースとアウトリーチHIV検査に行ったり。


保健局配属の私の本来業務ではないけれど、ちょくちょく同行させてもらい、気分転換にもなりました。

みんなありがとー!


今まで一番仲良くしてきた、学校の先生で一緒に劇を作ったり、クイズ大会したりしてきたGifty先生↓が、9月から大学に戻って、勉強をすることになり、大ショック。


JICA専門家やPPAGの人たちも去っていってしまうのでとても寂しいですが、

みなさんから学んだことを大切に、また新たな活動に向けて、コミュニティの人たちと協力しながらやっていきたいと思います。

Wednesday, August 12, 2009

たまれ&ぼるがたんが Tamale&Bolgatanga

すこし前のことになりますが。。。

バイク講習会で北部のタマレに行ってきました。

北部に行くだけで2日かがり。。。

そしてついたそこは外国か!?ってくらい南部とは雰囲気が違いました。



まず、バイクがやたら走ってる。 中国か、はたまたベトナムか?という勢いで。
一見暴走族かなにかのようですが、彼らもまた穏やかな北部人たち。

そしてムスリムが多い。

朝4時から町中お経の嵐。
うかうか寝てられません。

そして、ヤギ、羊、牛、豚、ロバ、

とにかくたくさんの食肉が町で取引されています。
確実に南部より肉食系です。


みんなハンドバックか何かのように、普通の顔してヤギの足を縛って肩にかけたり、
背中に背負ったり、、、、
そして売られていく彼ら・・・。
なんだか助けを求めているような、せつない表情に見えますね。





でも人当たりがよく、穏やかな町。

現地語のダグバニ語で挨拶の返事は「ナー」と言います。

そして
同期の高田隊員の職業訓練校で、HIVの授業をしてきました。
そしてお返しに裁縫を生徒に教えてもらいました!




せっかく北まで上がったので、最北端のブルキナ手前まで行きました。
Pagaのワニの湖と、ボルガタンガのバスケットマーケットに行きました。
ワニの湖では、ワニに触れ触れと現地のおっさんがしきりに言うので、恐かったけれど背中としっぽに触りました。

目の前のワニに気を取られている間に背後から別のワニが忍び寄ってきていて気付いたらすぐ後ろにいたときは、さすがにびびりました。

そしてこんなかわいいバスケットをお土産に。。。


アコソンボの人たちからは、「私にバスケット買ってきたか?」と聞かれましたが、この写真のおじさんみたいにたくさんは運べませんでした。ごめんね。

ちょっとばかり遠いけれどまたぜひ北部へ遊びに行きたいです。

Monday, August 10, 2009

久しぶりに、薬剤師


カウンターパートに、

「アクラで薬学の国際会議があるから行ってくるね。」というと

「そっか。JICA関係?」

「違うよ」と答えると。不思議そうな表情のカウンターパート。

後から、別の同僚から、

「陽子が薬剤師ってこと、今まで知らなかったみたいだよ。」と聞きました。

えー!10ヶ月も一緒に働いてきて・・・言ってなかったっけ?一番初めに言ったような・・・。

まぁ大して重要じゃないっちゃ重要でない気もするけど・・・。


とういうことで、先週、アクラで第10回CPA国際会議に参加してきました。

久しぶりの薬学会議ということで、話題についていけるか・・・と心配していましたが、

偽造医薬品の問題や、医薬品の適正使用、抗マラリア薬の耐性の問題など、学術的内容より公衆衛生や政策の話題がたくさんあり、またアフリカの状況に即した話だったので、とても興味深く学びました。

また、以前所属していた、国際薬学生連盟(IPSF)のセッションもお手伝いしてきました。

CPAの会長や、国際薬学連盟(FIP)の会長と副会長、ガーナの薬科大学長も参加してくれて、「若者こそ未来だ。君達が時代を作る!」と若者に大きな期待を見せるとともに、アフリカの学生が資金的に、社会貢献や国際活動に参加するのが難しい点に関しても最大限サポートすると約束してくれました。

ガーナやナイジェリア、ケニアなどからの学生たちはとても積極的で、自国でエイズ予防のキャンペーンをしたり、医薬品適正使用nキャンペーンをしたり、積極的に活動していることを伺えてとても心強く感じました。

ガーナの薬学や医療についても、もっと勉強していきたいと思います。




Tuesday, August 04, 2009

郡保健局の半年振り返り会合


7月の最終週はJICAの技プロの終了時評価ミーティングに郡保健局の半年報告会に、郡内医療スタッフのトレーニングなど盛りだくさんの一週間でした。

半年報告会では、カウンターパート、同僚と一緒に半年間の母子保健部データをプレゼンテーションにまとめました。

母子感染予防のための検査はここ3年間で比較してみて徐々に普及が拡大してきているのですが、一般のHIV検査(CT)に関しては、昨年に比べ、今年はパフォーマンスが落ちています。これは、CTが国、州からの予算と検査資材の供給に依存していることが一因で、現場スタッフのモチベーションが高くても、実行に移せないことが問題です。

昨年は妊産婦の死亡が2件あったが今年は0(ゼロ)件!バンザイ!危険なケースもあったけど、クリニックの助産師と病院のナースの連携でなんとか回避。みんな良くがんばってる!ありがとう!

十代の妊娠は昨年の半年で208件から125件に減少しているものの、10代前半(1014歳)の妊娠が昨年半年で2名だったのが24名に増加しています。中絶も全体で68件から111件に増加し、10代の中絶も、8件から19件に増加しました。

郡保健局では、学校やコミュニティで若者に対する啓発活動を行っていますが、状況は改善していないため、これからもっと若者の教育と、郡内施設のユースフレンドリー化(時間・内装・サービス)を推し進める必要があります。

次の日は、郡保健局のスタッフにより、郡内医療スタッフのトレーニングを行いました。

保健局スタッフと相談し、時間をもらい、私はエイズ対策について話をしました。

エイズの歴史、基礎知識、対策のコンセプトやアプローチ方法、注意しなければならないこと、HIV検査や母子感染予防の大切さなどについて話しました。最後に、助産師に陽性者の手記を朗読してもらいました。はじめ、自分で読もうと思ったのですが、ダイレクターのアドバイスで参加者に読んでもらうことにしました。

予想以上にとても上手で、みんな真剣に聞いてくれました。「とても勉強になった。」「データや情報だけでなく、実際の例などを交えて話してくれておもしろかった」という感想をもらうことができました。

最後に、ダイレクターが9月から異動になると発表が!郡役所のダイレクターも異動で、JICAの技プロも終わるからいままで一緒に活動してきたPPAGオフィサーも異動。
1年かけて築きあげてきた人間関係のもと、やっと何か行動が起こせるか!?というときに政権交代の波を受けてのこの人事異動の嵐。
アーメン。。。

今週はアクラで国際薬学会議があるため、ダイレクターと出張です。
第3週は隊員総会にバイク講習。
そして8月が終われば1年報告会。
時間がどんどん過ぎていくよ~!!