Sunday, October 16, 2016

進路を決めなければいけないのに、何がしたいかわからない

就職活動が始まっているのに、自分が何がしたいかわからない!
と悩んで悩んで、脳みそが捻れそうな薬学部の学生さんの悲鳴が
このブログを通してしばしば聞こえてきます

薬学部で提示される進路は、
行政、医薬品関連企業、病院、薬局などへの就職、もしくは進学が主
それに疑問がなければ、
「医療現場で患者さんを救いたい」から病院に就職するとか
「薬の研究開発がしたい」から進学、もしくは製薬企業へ就職するとか
提示された中のどれかと、自分のやりたいことや興味のあることとを
結びつけて、業種を決め、会社や所属先を選択していくことができます

でも、そういったいわゆる”薬学生の進路”に自分が当てはまらないことに気づいてしまうと、そこから「何がしたいかわからない」悩みスパイラルが始まります

何がしたいか、見つける方法はシンプルで、
とにかくいろいろなことを経験することです。これは狭い意味では職場のインターンシップなどを含みますが、
仕事に限った話ではなく、趣味や遊びも含めて、自分に情熱が湧いたり、ワクワクしたりするのはどんなときなのか、経験を重ねるとその共通性が見えてきます。
その共通性がわかれば、自分のモチベーションがどこから来ているのかわかってくるので、それが得られそうな進路選択をすることができます
しかし、これをやるには膨大な時間が必要なので、すでに就職活動が始まっている学生には時間が足りないかもしれません

ではその不足はどうやったら埋められるか
その答えの1つは、人生の先輩達にひたすら会うことです
すでに経験しまくっている人の話を聞くことで、
ある程度の補足が可能です
その時、その先輩達の仕事についてみるポイントとして「何をしているか」も大事ですが、「何のために働いているか」を聞くことがもっと重要です

「何をしているか」は仕事において、何かを達成するための手段なので、変動的なものです。それだけをみて自分に置き換え、やりたい、やりたくないを判断すると、行き詰まった時に立ち直りが難しくなります。しかし、自分のなかで、「何のために働くか」がはっきりしていれば、仕事でつまづいても、そこに立ち返ることができ、それが自分を支えてくれます。もちろん、人は全員違う生き物なので、他人の経験は参考の域を超えることはありませんが、その点で共感できる先輩に出会うことができたら、自分の中での「何のために働くか」を見つけることにも近づいていくと思います

最後に、大学を卒業するまでに誰もが、「何をしたいか」をちゃんとわかっているか、というとそんなことはありません。一般的にはむしろわかってない人のほうが多いくらいではないでしょうか。それがあったとしても、多くの場合、それは経験とともに変化します。なので、進路選択と「何をしたいか」を見つけることはイコールではありませんし、就職・進学には当然、考慮するその他の条件もいろいろあります。自分の人生を何にかけるか、はもう少し長い目で考えていく、という考えもありだと私は考えています。その場合は進路としては、その後の可能性が広がるような、選択をするとよいと思います

ただ、就職活動自体には期限があります。薬剤師免許を持っていると、転職ができるからと、安易に就職先を決めてしまう人もいますが、卒業して、最初の就職先は人生で1度きりの、自分の中での社会人の基本を作る、とても重要な場です。(卒業後すぐにガーナで働き始めたヤツが何を言ってるんだか、という感じですが(汗))この自分自身でも意識しないまま形成される”スタンダード”はその後のキャリア、人生に大きく影響しますので、期限までに納得の進路を見つけるために最大限できることをやることをお勧めします

※より具体的な方法については続編をご覧ください
進路を決めなければいけないのに、何がしたいかわからない その2

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