週末、神戸ICT医療イノベーションフォーラムに参加してきました。
「ICT」と聞くと、システムやデバイス、その他情報技術の専門用語が飛び交うような難しい話ばかりかなーなんて思って参加しました。
ところが!
それは誤解でした。
このフォーラムを主催している、チーム医療3.0 の先生方は、現場で患者と向き合い、
日本の医療が抱える問題を真摯に見つめ、そこから課題の本質を見極め、その解決を助ける一つの効果的な手段として、ICTの技術を導入、活用、改善しているということがわかりました。
チーム医療3.0の先生方は明確なビジョンを持っています。
そしてそれに向けて確実にやるべきことを実行している。
そして、革新的な技術、取り組みを自分のために使うのでなく、
広く多くの人の利益になるように、広める前提で進めている
「オープンイノベーション」
本気でイノベーションを起こす人とはこう言う人たちのことを言うのだと思いました。
演者の一人の医師が
「経験を積めば、手術に対する不安がなくなるわけではない。PHSがなるたびに動悸がする」
と言ったのは印象的だった。
どんなに優秀な医療者でも
一人では患者を救えない。
また、このフォーラムを主催してくださった、神戸大の杉本真樹先生がおっしゃった
「医療の安全は医療者の安心から生まれる」
という言葉に非常に共感した。
ICT技術の医療現場への導入は、医療において最も重要な
「情報共有」=「シェア」
をしやすくする。
今回のフォーラムでも何度もこの言葉を聞いた。
一刻をあらそう救急医療においても、
在宅医療での医療者間の協力においても
患者さんとのコミュニケーションにおいても
医療者教育においても。
ただ、現状を振り返ってみると
日本の医療機関のほとんどを占めている、中小規模の病院には、
まだ電子カルテすら導入されていないところが沢山ある。
環境も、知識も技術も
ある人・所とない人・所で大きなギャップを感じる
このままだと、その差は広がる一方なのか。
やはり、国や地方自治体の支援と標準化が必要ではないか。
ガー・レイノルズ氏のプレゼンセミナーや、薬局3.0の狭間先生をはじめ、一人一人の演者の先生方の話からも、多くのことを学びましたが、ここには書ききれないので、別途報告したいと思います。また、未来の医療を共に作る、学生との出会いもあり、充実した一日でした。
最後に、
「我々医療者は、病院で人々が病気になるのを待っていてはいけない」
と言う杉本先生の言葉が心に残りました。
私も自分のやるべきことを
一つずつ、実行していく元気と活力を頂きました。
ありがとうございました。
ひとりひとりが豊かに暮らせる社会を創るお手伝いをする薬剤師の日記。 学生時代に国際薬学生連盟(IPSF、オランダ)で本部役員として活動し、25か国を訪問。2008年より2年間青年海外協力隊エイズ対策隊員としてガーナで活動。帰国後、金沢で国際的な医薬品の品質、流通、政策を研究。病院薬剤師、医療者教育コンテンツの企画制作・編集者を経て医療経営コンサルタントに。講演・執筆、セミナー企画運営、キャリア支援、医療通訳・翻訳などにも取り組んでいます。 A pharmacist wishing happy world! IPSF executive committee member 2005-06, JOCV, HIV project coordinator in Ghana 2008-10, 2011- researcher on drug management and policy. 2013- Clinical pharmacist at international hospital. 2015- Educational content producer.
Thanks!
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