ひとりひとりが豊かに暮らせる社会を創るお手伝いをする薬剤師の日記。 学生時代に国際薬学生連盟(IPSF、オランダ)で本部役員として活動し、25か国を訪問。2008年より2年間青年海外協力隊エイズ対策隊員としてガーナで活動。帰国後、金沢で国際的な医薬品の品質、流通、政策を研究。病院薬剤師、医療者教育コンテンツの企画制作・編集者を経て医療経営コンサルタントに。講演・執筆、セミナー企画運営、キャリア支援、医療通訳・翻訳などにも取り組んでいます。 A pharmacist wishing happy world! IPSF executive committee member 2005-06, JOCV, HIV project coordinator in Ghana 2008-10, 2011- researcher on drug management and policy. 2013- Clinical pharmacist at international hospital. 2015- Educational content producer.
Tuesday, November 24, 2009
おかえり!
最近はフィルムショーなどで夜行くことが多かったのですが、一年ぶりにアウトリーチHIV検査で、昼間に村に行ってきました。
子供達は相変わらず無邪気でかわいい!私のことも覚えていてくれてとってもうれしかった。
お母さんは木の下で夕ご飯の準備をしています。
貧しいけれど、村の人々はとてもあたたかくいつも迎えてくれます。
私はこの村が大好きです☆
Wednesday, November 18, 2009
同期
協力隊の同期と言うのはいつも心の支えです。
訓練所で生活をともにし、
ともに笑い、泣き、迷い、時には議論しあったり。
同じ国にいればもちろん、
遠くに離れていても、元気にしているだろうか、と気になるものです。
訓練所を出るとき、
「2年後、また笑顔で会おうね」
そう約束しあった仲です。
突然の訃報。
同期のボランティアが不慮の事故で亡くなったそうです。
派遣国は違えど、彼はいつも笑顔で積極的で、活発で、
思いやりがあって、行動力があって、
訓練生のときも、みんなをまとめて引っ張っていくような
そしてみんなの気付かないところに気を配ってくれるような
そんな方でした。
今でも彼の溢れんばかりの笑顔が目に浮かびます。
全然信じられません。
なぜ。。。
心よりご冥福をお祈りいたします。
よさこい♪ Yosakoi Japanese Festival
Saturday, November 07, 2009
残り、11ヶ月。
あれよあれよと言う間に、気付いたら一年経っていた。
はじめは、すごく時がゆっくりで長く感じたけど、半年くらいで生活に慣れてきてからは、
ペースもつかめて、毎日ガーナ生活を楽しんでいる。
でも、この一年で自分が何か貢献できたか?何かしたか?というと、これと言って、成果はないかもしれない。
そんな風に考えていた矢先、先日、プロジェクトの専門家の方が帰国されるに当たり、お話を伺う機会があった。
一つは、彼女の専門である、BCC:行動変容のためのコミュニケーションについて。
ここで学んだのは、行動変容を促すには同時に環境を整えなければならないということ。
本人が変わりたいと思っても、それが可能な環境にいなければ、それは達成されない。だから周囲や、影響のあるいろんな状況にも働きかけなければならないことを学びました。
ぜひ今後の活動に活かしたいです。
彼女は帰国直前ということで、非常に忙しい毎日を送っていました。寝るヒマもないくらいに。
そんな忙しい中、夜11時から時間をとって頂き、私たちの今後のキャリアに参考になるお話を聞かせて頂きました。
「何をしたかではなく、そこから何を学んだか。そしてそれをいかに素敵に語れるか」
という言葉が印象的でした。
今まで、自分は何をしたか、ということにとらわれていたけれど、この経験から少しずつ学んでいけばいいんだなーと、なんだか救われたような気がしました。
残り11ヶ月も、元気に、ゆっくり、楽しみながら活動していきたいです。
Sunday, November 01, 2009
ガーナでのHIVカウンセラートレーニング
日本のNGOで行っていたHIV検査カウンセリングとガーナのNACPによるトレーニングの違いを知ることができて、興味深い体験となりました。
日本のNGOでは、カウンセリングにおいて、最も大切にしていたのは、カウンセリングマインドで、いかにクライアントの気持ちにより添えるかという点を重視していましたが、ガーナでは、スキルの習得を重視しているように感じました。
また、ガーナの研修は1週間の詰め込み型で、一気に実地のカウンセリングまで行うプログラムでしたが、日本では、数日間のトレーニングと実地をスーパーバイザーとともに段階を踏んで行っていく形式でした。
カウンセリングの内容としては、日本では、プレテストカウンセリングにおいては、HIVに関する基礎知識と検査の説明などインフォームドコンセントを得るのに必要な最低限の事項をカバーするのみですが、ガーナでは、リスクリダクションや、コンドームデモンストレーションなども、プレカウンセリングの一環として行うという違いも学びました。日本のNGOでは、これらの事項はクライアントから聞かれた場合を除き、こちらから触れることは避けるべきとされていました。なぜなら、検査前のクライントは極度の不安と緊張状態にある人が多く、また、自分がしてしまったリスク行為に対して罪悪感を持っている為、これらの話題に触れることは、クライアントの不安をあおる危険があるからです。そしてそのような状態にあるクライアントに今後の予防について話をしても、聞き入れる余裕もない可能性があり、効果的でないからです。
検査に関しては、日本は2種類の検査キットを同時に使用する方式ですが、ガーナでは1種のキットをまず試し、陽性反応があった場合のみ、2種類目を使用するということです。検査キットの限界および人為的ミスなどにより、擬陽性、擬陰性が一定の割合で発生することを考えると、この方法には、デメリットもあるが、この方法は検査キットの使用数が絶対的に少ないため、予算の限られた状況では最善の方法だと思います。しかし、クオリティアシュアランスをきちんと行わないと、クライアントの不信招きかねないと思います。
ガイドラインでは12ヶ月から24ヶ月以内にリフレッシャートレーニングをすることとなっているが、私の任地はまだ実施されていないので、HIVカウンセラー四半期会議や、母子保健部スタッフの月例ミーティングの機会を利用して、カウンセラーの知識や技術を再確認する機会を設けたいです。
また、ガーナでのトレーニングの形式は、講義が大半であり、多様なロールプレイやディスカッションの機会が少なかったので、そのような形式をもっと取り入れながら、実際のカウンセリングに近い形で研修を行いたいです。
ほとんどのカウンセラーは各コミュニティの施設でただ一人のカウンセラーであり、自分のカウンセリングを他の人に見てもらったり、評価されるという機会はなく、また逆に、他の人のやり方をみて学ぶ、ということもないので、定期的に、そのような場ができればいいと考えています。
またCT調査に関しては、今回得た知識を活かして、カウンセリングの立会い調査において、実際の現状に即したより適切な判断ができることにつながることが期待されます。
外国人がこのような国家プログラムの恩恵を受けれる機会は、そうそうないことであると思うので、参加できたことをとてもありがたく思います。
前から決まっていた、視察の旅の予定と重なってしまい、最後の2日間参加できなかったことは非常に残念でした。
今回の研修に参加する機会を提供してくださったNACPの皆さん、JICAガーナ事務所スタッフの皆様、ありがとうございました。