Tuesday, May 08, 2007

ブラッド・ダイアモンド(血塗られたダイアモンド)

ダイヤの価値を決める“4つのC”


COLOR(色) 
CUT(カット)
CLARITY(透明度) 
CARAT(カラット)

しかしダイヤには、5つ目の“C”─

CONFLICT(紛争)が存在する。

多くの人びとにとってダイヤモンドは愛、幸福、富の象徴。

ところが、人びとに紛争、苦痛、恐怖、そして貧困をもたらすこともある。


先日、友人と映画「ブラッド・ダイアモンド」を見に行って来ました。

この映画では、南アフリカで育った元傭兵ダニー・アーチャー(レオナルド・ディカプリオ)とメンデ人漁師ソロモン・バンディー(ジャイモン・フンスー)の物語を通して、1990年代にシエラレオネを包み込んだ混沌と内乱を背景とした「ブラッド・ダイヤモンド」を描いている。

映画では、

同じ民族同士が殺しあい5万人もの死者を生んだという紛争の悲惨さ、

誘拐された息子が少年兵になっていき、人間の心を失っていく様子、

紛争ダイアモンドという不正な資金の流れが紛争の被害を拡大したことや

何千人もの人びとが手足を切断され、強姦され、拷問されました200万人以上の難民を生んだという真実などが描かれている。



アフリカで、何百万もの死者と避難民を出した近年の紛争を資金面で支えたのは、紛争ダイヤモンドです。紛争中、ダイヤモンドの違法取引によって生じた数十億ドルに上る利益は、軍指導者や武装勢力が武器を購入する費用として使われました。

では、そのダイアモンドを購入したのは誰か?

そう、それは私たち、先進国と呼ばれている、経済的に富んだ社会に暮らす人々・・・。

しかし、その事実をどれだけの人が自分のこととして自覚しているだろうか?

実際、同じような紛争は現在も続いているし、紛争ダイアモンドもなくなっていない。

ダイアだけではない。

多くのアフリカの資源を巡って、奪い合いが起きている。

そして、資源を手にする先進国の人々でなく、

途上国の人々が代理戦争により、命を奪われている。

なのにその原因を作っている、先進国の私たちは・・・

実際、映画を見た後、ひとごとのように、感想を述べている若者も見かけました。

確かに、このような世界と、自分の生活とを直接結びつけるのは、容易でないケースもあるのかもしれないと思いました。

映画で印象的だったのは、

ソロモン(メンデ人漁師)がアメリカ人の記者に、

ソロモン「あなたは記者か?じゃあ、あなたの記事を読んだあなたの国の人は、助けにきてくれるのか?

記者「答えはノーだ」と答えたシーンでした。

私たちは決して世界の情報を仕入れるのに困難な状況にいるわけではないのに、

ただ、私たち自身が、見ようとしていない、または見てみ見ぬふりをしている、

無関心こそが最大の敵である、と改めて感じました。

また、かつて、マザーテレサは、

「世界にもっとも貧しい国が2つある。

 一つはインド。経済的貧困、格差がもっとも深刻である。

もう一つは、日本。これだけ無関心でいるということは、貧しいということだ。」

という主旨のことを言った、といわれています。

結局、ハリウッドがこのような、映画を作れるのも、このようなテーマの映画に対して社会的関心が高まっており、そこに消費者である私たちがいるからなのです。

ダイアモンドにしても、チョコレートにしても、天然資源にしても、非常に大きな問題ではありますが、

私たち消費者の行動が、未来を決めるのです。

だから、まずは、正しくしること。

そして、できることからはじめることが大切です。

ダイアモンドに関するアクションは、アムネスティー・インターナショナル  をご覧ください。

また、コントロールアームズ(武器規制を求める国際キャンペーン)の日本キャンペーンでは、折鶴アクションも行っています!

興味のある方は、ぜひご覧ください。
ご意見・ご感想などは、掲示板までどうぞ♪http://8122.teacup.com/kandy_project/bbs